top of page
執筆者の写真創価学会元職員3名

2「創価学会の公明党支援」に対する提言(下)

■ 「公明党の解党」よりも「学会本部の変革」を

 こうした公明党の実情から、多くの学会員の方々から「公明党は解党した方が良い」といった意見が上がっている気持ちはよく分かるのです。  ところが問題は、“公明党を解党すること”が、はたして最良の方法なのかどうかという点だと思います。  私たちは「たとえ公明党を解党したとしても日本の政治が良くなることはない」と考えます。  なぜなら、現在の日本では、どの政党も大きな問題や矛盾を抱えており、残念ながら真に「信を託せる政党」は存在しません。  ゆえに、国民の幸福を守るための政治を実現するには、やはり“仏法の慈悲の精神”を政治に反映させゆくことのできる唯一の政党である公明党の存在意義が極めて大きいと言わざるを得ません。 「ならば公明党をいったん壊して、新しい政党をつくればよいではないか」と考える人もいらっしゃるかもしれません。  しかし、建設は死闘、破壊は一瞬です。  一つの政党を一朝一夕に作ることは出来ません。  ゆえに、公明党を解党するのではなく、本来のあるべき姿に戻していくことが最も堅実で、現実的な道だと考えるのです。

 では、公明党を本来のあるべき姿に、戻していくためには、どうしていったら良いのか。  それは、「公明党の支持母体である創価学会、特に創価学会本部を変革していくこと」が重要だと私たちは考えます。  現在、創価学会本部は、衆参の国政選挙のみならず、統一地方選挙、東京都議会議員選挙などに対しては、全国の組織を上げて支援の取り組みをしています。  そして、お分かりだと思いますが、公明党議員は創価学会員の懸命な支援無しには当選することはできない実態があるのです。  ゆえに公明党は、候補者の「公認」を決定したり、学会員に「公明支援活動」を打ち出したりしている学会本部に対しては、頭が上がらない関係性があるのが実態です。  しかし逆に言えば、学会本部が正しく変革し、支持母体の立場から公明党を厳しく叱咤激励していくならば、公明党を本来あるべき正しい姿に戻せる可能性は十分にあるとも言えるのです。  そもそも、もとを糺せば、公明党がここまで狂ってしまった根本原因は学会本部、特に原田執行部にあるのではないでしょうか。  学会本部は、憲法9条の意義を変質させてしまった2014年7月の閣議決定に対して、「憲法9条の平和主義を堅持するために努力したことは理解している」との声明を出しました。  これは本当にあり得ないことでした。  しかしこの声明の2か月前には、「集団的自衛権を限定的にせよ行使する場合、本来、憲法改正手続きを経るべきである」とのまともな声明を出していたのです。  つまりこの2か月間の間に、学会本部は自民という「権力の魔性」に屈服してしまったと考えられます。  そして、ひとたび権力に屈服した学会本部は、それ以降、権力の奴隷と化し、与党で居続けることを至上命題として、公明支援に血眼になっているのです。  こうした本部の実態が、創価学会の永遠の原点である三代の師匠の「絶対平和の思想」と「不惜身命の実践」に対する裏切りであることは論を待ちません。

■ 「今後、学会本部が行なうべき具体的な行動」について

 池田先生は明確におっしゃられています。 「創価学会は、民衆のなかから生いたち、民衆のなかにおいて自発の意志で盛り上がってきた。  ゆえに、創価学会は、永久に民衆の側に立つものであり、権力の側に立つものではない。」(創価学会指導集)  ならば、本来、「権力の魔性」に食い破られた公明党に対して言うべきことを言うのが学会本部、なかんづく原田執行部の使命と責任であるはずです。  にもかかわらず、変節した公明党に何も言わないどころか、その公明党の支援を学会員にさせている今の原田執行部の実態は、要は自らも「権力の魔性」に食い破られ、国民を不幸という奈落の底に突き落とす魔の働きとなっているのです。  ゆえに、原田執行部の狂いと慢心を断ち切るべく厳しく叱咤し、本来の「学会本部」としての使命を果たさせるのは、池田先生の弟子であり、いち仏法者である私たちの使命と責任を果たす闘いだと考えます。

 では、今後、学会本部が行なうべき具体的な行動は何か。  私たちは以下の2点を行動することが大事であると考えます。

 そうでなければ、「恒久平和の建設」という「立党の意義」を裏切った公明党と、「絶対平和主義」という根本理念を裏切った創価学会本部が、世間と心ある学会員の皆さんからの信頼を取り戻すことはできないと考えます。  そして、もし、学会本部がこうした行動をしないのであれば、「学会員の皆さんは学会本部からの公明議員の支援要請は無視して、自分の考えで自由に投票すべきである」と訴えたい。  かつて、池田先生は毎日新聞のインタビューでこうおっしゃっています。 「創価学会というと、すぐに公明党と見られがちです。その公明は自民と一緒になってます。  一般の方々は学会も同じように、つながってしまっていると思われかねません。そのように思われることは学会にとっては非常に迷惑なことです。心ある会員にしかられます。また離れていきます。(中略) 私たちは、公明党を支援するために信仰しているのではない。  宗教は人間と人間との心の連帯です。もはや党派性の時代ではない。それでは必ず行き詰まる。  あくまでも人間です。人間のための、人間による宗教活動を、私たちは進めていきます。」(2001.9.25)  このように池田先生は、“創価学会員は必ずしも公明党を支援しなければならないわけではない”と言われているのです。  つまり、私たちは、公明党を支援するために信仰しているのではないのです。

 本年は、4月に統一地方選挙、そして7月に参議院選挙があります。 “公明党は先生が作られた党だから応援する”といった、“選挙のための「支援活動」”という宗教のドグマを、各人がいよいよ脱しなければならない時ではないでしょうか。  いよいよ、「平和を壊す公明党は支援できない」という確固たる信念と意思表示を、お一人おひとりが示すことが求められているように思います。  私たちはこうした具体的な提言を掲げながら、統一地方選挙がある4月14日(日)に、学会本部前で、本来の創価学会を取り戻すためのサイレントアピールを行なう決意です。  ただただ創価のため、師匠のために!  師との誓いを果たして参りたい!

閲覧数:58回

最新記事

すべて表示

5「創価学会の教学を根底から覆す『教義改悪』を行なった学会本部」に対する提言(上)

先月の大阪座談会で、ある壮年の方が憤りを顕わに語られた。 「2014年の教義変更は、学会の教学を土台から覆す本部執行部の暴挙であって、センセイが認められるはずがない!」と。  その壮年の方は、「随筆『民衆凱歌の大行進27』」(2015年9月16日付聖教新聞掲載)を紹介しなが...

3「創価三代の指導に違背する学会本部」に対する提言(上)

先月2月13日、通称「ひとりの学会員」こと愛知県の天野達志さんに対し、ついに「除名処分申請」という、創価学会員としての斬首の刃が向けられました。  創価学会を変革しようと闘う尊き同志に対する除名申請は、埼玉壮年部の篠澤協司さん、婦人部の鎌田有子さんに続いて、天野さんで3人目...

Comments


Commenting has been turned off.
bottom of page