~はじめに~
このブログは、創価学会の元職員であった私たち3名が、創価学会の中で約8年にわたって体験してきた出来事をもとに、今の創価学会が抱えている問題点や、未来に向けて取り組むべき課題などを多くの方々に知ってもらい、考えて欲しいという思いから始めました。
最近、テレビや新聞でも報道されていますが、世界の平和を目指す創価学会として、“安保法制を容認する公明党を支持すべきか否か”といった問題が注目され、学会員の中でも賛否が分かれ、意見が交わされています。
愛知県の武豊町議会議員は、もともと公明党の議員でしたが、他国の戦争に加わる集団的自衛権の行使容認は違憲であると考え、昨秋、創価学会員でありながら、公明党を離党しました。
また、今年8月には、大阪の学会員有志約100名が創価学会組織とは別に、安保関連法案を違憲とする立場の憲法学者を招いて勉強会を開いたり、創価大学の教員らが、安保法案反対の署名を募り抗議活動を行なったりするなど、公明党に厳しく抗議する学会員の行動が全国で急増しています。
しかし、公明党を思うがゆえに行動する学会員の必死の訴えは一向に届かず、公明党は安保関連法案の採決を容認する姿勢を崩しません。
また、創価学会本部も沈黙を続けたままであり、歴代会長の牧口常三郎初代会長、戸田城聖二代会長、そして池田大作三代会長が死守してきた「戦争反対」という断固たる姿勢と精神を覆し、公明党の動向を看過しているように思えてなりません。
このような学会本部の沈黙を続ける姿勢に、池田大作創価学会名誉会長と親交が深い、世界的な平和学者のケビン・クレメンツ博士は声明を出し、「平和主義と反核の信念で闘いぬいてこられた牧口・戸田両先生の受けられた苦難に対する不正義と言わざるを得ません」「日本の平和憲法の解釈変更を、沈黙をもって支持するなど、ありえないことです。」と厳しく指摘しています。
そもそも池田名誉会長は、平成13年9月の産経新聞社のインタビューで、「憲法や集団的自衛権をめぐる国家主義的な方向には懸念せざるを得ない」と否定的な見解を示しています。また同月の毎日新聞社のインタビューでは、「私は絶対に第9条だけは変えてはいけない」と強く表明されており、創価学会が憲法改正や集団的自衛権の行使容認といった国家主義的な流れに対して積極的に反対する立場を取らなければならないことは明白です。
しかし、学会本部は公明党に意見することも、学会員や社会に意思を表明することもせず、ひたすら沈黙を守り続けています。
言うべきことを言わない今の消極的な学会本部の中では、末端の本部職員や会員が組織の問題に対して意見すること自体が疎んじられ、反抗的な姿勢のように見られてしまう傾向があります。私たちに対する懲戒解雇も、私たちが本部職員の会員への侮辱行為暴言に端を発する会員除名問題について幹部職員に報告したことが懲戒理由とされた処分でした。
そもそも、池田名誉会長は、全職員が参加する会議の席上、職員の不正を名誉会長に報告する時の窓口として、長年名誉会長の秘書を務める長谷川副理事長(現・理事長)を指名されていました。しかし、私たちが職員の不正行為を報告するために長谷川副理事長を訪ねた行為が、なぜか懲戒処分の理由とされてしまいました。池田名誉会長の厳命があっても、最高幹部の都合によって職員の不正行為は隠されてしまい、名誉会長に報告が届かない、というのが学会本部の実情です。
今の学会本部では池田名誉会長の「人間の幸福」という根本精神が蔑ろにされているように感じてなりません。創価学会が目的としている「一人の人間の幸福」「平和」の実現のために、身をもって学会本部の抱えている今の問題を体験した者として、健全な組織に是正していくために、声を上げなければならないと思っています。
たとえ創価学会から解雇・除名された私たちであっても、“本部職員の不正は不正”であり、“正しく声を上げた会員を犠牲にする創価学会本部の現状はおかしい”と、声を大にして叫びたいのです。
池田名誉会長が、私たちの体験してきたこの事実を知られたならば、この問題を絶対に、このままにしておくことはしないと、確信しているからです。
このブログが、創価学会をより良くしたいと願う、師弟不二の戦いを実践する学会員の方々に読んで頂ければ幸いだと思っています。