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執筆者の写真創価学会元職員3名

9「侮辱行為」を司法から断罪された本部職員A氏および学会本部との闘い(川崎の同志5名 パート⑥)前編

 先週、野口の妻である桃子さんから相談があった。 「今度、(本部職員A氏の出来事が発端で創価学会から処分された)4人で、サイレントアピールをやろうと思うの。スローガンを考えたから見てもらえないかな?」  元旦からたった一人でサイレントアピールを決行した神奈川の壮年同志の勇敢な行動に触発されたという。  見せられたノートにはこう書かれていた。

 どこまでも原田会長の仏性を信じ抜き、話し合いによる問題解決を目指す気迫こもったスローガンを見て、胸が熱くなった。  桃子さんは昨年6月、最高裁判決で“職員A氏から侮辱行為を受けた”と正式に認定された。その件について、地元の幹部が全く取り合わないため、会の責任者である原田会長に、「一度会って私の話を聞いて頂けないでしょうか。」と8月に手紙で伝えていた。  しかし、それから5か月が経った今も会長からは何の音沙汰もない。  そればかりではない。これまで原田会長には“職員A氏の件”で実に5通の手紙を書いているが一度も返事をもらったことがないのである。  会員からの手紙に対して、何の返事もしない。いつから創価学会はこんなにも冷たい組織になってしまったのだろうか。  私たちが職員だった当時、師匠池田先生には毎日何百、何千通ものお手紙が届いていた。それに対し師匠は必ず何かしら真心の返答をされていたのを、この目で見ている。  これが創価学会の温かな心ではないのか。  ゆえに、現在の会員の声をまったく「無視」する原田会長の振る舞いは、師匠の根本精神である「会員第一」の精神を完全に見失った姿であり、本部の腐敗・堕落を象徴していると感じてならない。

 サイレントアピール当日の1月19日(土)朝、桃子さんは御本尊に真剣に祈る。 “師匠が築かれた「対話」の創価を取り戻すために、どうか私の声が原田会長の仏性に届きますように。”  迎えた午後2時20分、桃子さんをはじめ職員A氏からいじめられ創価学会から処分を受けた4名は、信濃町の大誓堂前に立った。  早速、横断幕を掲げる。小さな子どもたちもプラカードを懸命に持って立ち並ぶ。子ども心にも正しい行動をしようと真剣であった。  地位も立場もまったくない、健気で純粋な一庶民の、少人数でのサイレントアピールである。  すると、黒いスーツを着た男性たちが現れ、無線で連携を取り始めた。  間もなくして青年職員らしき2人が現れたかと思うと、突然、手に持っていた『ようこそ!創価学会総本部へ!』と書かれた横断幕を、桃子さんたちの横断幕の前に広げ始めたのである。  彼らはまるで、大誓堂での勤行会参加者の歓迎のためであるかのように装っていた。しかし、完全に桃子さんたちのサイレントアピールへの妨害行為である。  それでも桃子さんたちは職員たちと不要な衝突はせず、それでいてまったく屈服もしなかった。そして懸命に、スローガンの文字が隠されないように、横断幕をさらに高く掲げたのである。  なんと偉大な非暴力・不服従の闘いか!  すると、今度は別の青年部職員2人が登場し、『Welcome to the Soka Gakkai Headquarters』と英語で書かれた横断幕を持ってきて、さらに桃子さんたちの前に立ちふさがったのである。  広い大誓堂の前のスペースの中で、ただ一カ所だけ人が密集する異様な光景となった。  正面から見ると、手前から、  ①「ようこそ~」の職員の横断幕  ②「Welcome to~」の職員の横断幕  ③そして「私、会員野口桃子が~」の4名の横断幕 が重なり合って乱立している状況である。  横断幕の文字が隠されないように桃子さんたちはさっと横にずれる。すると、青年職員の横断幕も付いてくる。  また元の位置に戻ると、やはり職員の横断幕は付いてくる。  それでも桃子さんたちはあきらめない。妨害行為をかわすために、大誓堂の向かいにある公園の脇の歩道へと速やかに移動したのである。

「『勝つ』とは、決して『あきらめない』ということだ。  烈風に、いや増して燃え盛る、炎のごとき不撓不屈の闘魂が、勝利を開くのだ。」(名誉会長指導)

 どんな妨害にも屈せず、非暴力・不服従の精神で正義の行動を為し続ける姿はまさに“不軽菩薩”である!  すると、その青年部職員らは、そそくさと「ようこそ~」「Welcome to~」と書かれた横断幕を丸め、またもや桃子さんたちの方へ付いてきたのであった。  桃子さんたちの不屈の行動によって、職員たちの“大誓堂の勤行会参加者の歓迎のため”との誤魔化しの理由がまったくの嘘であることが明らかとなったのである。  そして今度は、歩道の端で堂々と立ち続ける桃子さんたちの前に、青年職員5人が2mおきに立ち並び、行き交う学会員さんに向かってこう叫ぶのである。 「ご迷惑おかけしております!」  「創価新報に掲載されている除名者のグループです!」  「お気になさらず、お通り下さい!」  彼らは必死に桃子さんたちが“反逆者”であるかのようなイメージを植え付けようとしていた。  道を挟んだ向かい側には、カメラを向けるスーツ姿の男や無線機のイヤホンを耳につけた警備員が集まり監視している。  それでも桃子さんたちは爽やかに「こんにちは」と笑顔で挨拶し、横断幕を掲げ続ける。 “同志である学会員さんに気づいて欲しい! 会員をないがしろにする現原田執行部のおかしさを何としても伝えたい!”

 多くの方々がスローガンの文字を目で追いながら前を通過していった。  その頃、ちょうど勤行会が終わったのか、首からネームプレート(参加証)をかけた沢山の学会員さんが目の前を通ってゆく。  皆、「だって馬鹿なんだもん」と大きく書かれたスローガンに目を引かれ、たくさんの方々が立ち止まってじっと見ている。  お一人のご婦人が、「頑張ってね!」と声をかけてくださった。  寒さに震える身に温かな一言が染みわたり、涙がこみ上げた。  周囲に監視の目が光る中で、賛同の言葉をかけること自体、並大抵の勇気ではない。 “やはり会員お一人お一人の中に、師匠は厳然とおられるんだ!”  ただただ、嬉しかった。  冬空のもとで約1時間15分、桃子さんたち4名はサイレントアピールに立ち切った。  その表情は清々しく、充実感に満ち満ちていた。 “風もなく、清々しい晴天だったね。” “なんだか池田先生が、ずっと見守ってくださっていたように感じるね。”  4人は思い思いに、師匠に守られてサイレントアピールができたことを感謝し合う。  桃子さんは帰宅すると、私たちにこう語った。 「池田先生は、『おかしな幹部がいれば、皆で声をあげていくのである。』と明確におっしゃっている。そして戸田先生は、『婦人部を小バカにし、威張り散らす増上慢の幹部を叩き出せ!』と厳しく御指導されている。だから原田会長には、職員A氏の問題を聞き、対処する責任がある。  でも、一度も話を聞こうとしない。  原田会長は、自分が一番偉いと勘違いしているんだよ。自分こそが一番弟子だと思っているんだよ。その心が違うのよ。  だから私は原田会長が対話をしてくれるまで絶対諦めない!  私は私にしかできない闘いをやり続ける!」と。  あまりに偉大な闘いに最敬礼である!  そして今、桃子さんは原田会長への6通目の手紙を書き始めているのである。

(1月19日(土)大誓堂前で撮影)

ブログ8に、桃子さんが昨年8月に原田会長へ書いた5通目の手紙を、全文掲載いたします。)

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