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  • 執筆者の写真創価学会元職員3名

130「2・23サイレントアピール」の報告(中)


(2020年3月)


「『本当の人類の進歩というものは決して大がかりに成就するものではなく、

個々人においてのみ行なわれるのである』(スイスの思想家・ヒルティ)

 大事なのは、一人ひとりの内なる心の進歩である。

 そして、一人の偉大なる人間革命が、一家を変え、社会を変え、

全人類の宿命転換を必ず成し遂げていくのである。」(世界平和記念勤行会2002・9・8)


 3月中旬、ヤングミセスのAさんから、「一人で学会本部の大誓堂前で、サイレントアピールを行なってきた。」とのご報告を頂いた。

 Aさんは、自身の実体験をもとに手作りのプラカードを用意し、たった一人で学会本部前サイレントアピールをしてきたのだという。

 手作りのプラカードには、以下の内容を書いたという。


『 私は現役学会員です。

 「会長は偉いんです!わかりますか!」(職員幹部)

 私はこう言われました。

 なぜ、会員に対し、こんな発言が当然のようにでるのか。絶対におかしい!!

 私は見て見ぬふりはしない!!

 なんとしても

 池田先生の創価を取り戻したい!!』


「会長は偉いんです!わかりますか!」(職員幹部)――この言葉は、かつて神奈川の某副会長が、私の母である滝川光子さんに浴びせた暴言である。

 懇談の席上、言葉に窮した某副会長は青ざめた顔で唇を震わせながら、創価学会の“会長”という権威・権力を傘に着て、地位も役職もない一庶民の母を威嚇したのである。

 そしてその日、母の友人でもあるAさんもその場に同席しており、この発言を目の前で聞いていたのである。

“会長は偉い。だから言うことを聞くんだ。”――完全に「会員が主役」と考える池田先生の思想とは真逆の誤った考え方である。

 この職員最高幹部の言動から、現在の学会本部がいかに権威主義化しているか、誰もが感じ取れるのではないだろうか。


 Aさんは友人の紹介で19歳の時に創価学会に入会した。

 以来今日まで、偉大な創価の師匠と同志に守られながら生きてきた、感謝しか無いと常々語られる純粋な学会員である。現在、お腹には3人目のお子さんが宿られている。

 日々日々幸せになっていくAさんの人生。ふと、感謝のお題目を上げていると、Aさんにある思いが湧いてきた。

“師匠に教えていただいたこの信仰によって本当に幸せな人生にさせて頂いた。しかし、自分は師匠から受けた御恩に、何も報いることができていないのではないか?”

 Aさんはそんな自分自身を不甲斐なく感じた。

 祈れば祈るほど、居ても立ってもいられなくなっていった。

“池田先生から受けた御恩になんとしても報いたい!感謝をお返ししていきたい!”

 “勇気を出し、自分が正しいと思う行動を実践する。これが先生の心であり、先生への恩返しになるのではないか。”

 そう意を決し、Aさんは『一人サイレントアピール』を決意し、すぐに実行されたのである。


 これまでに、大勢でおこなうサイレントアピールに立ったことは何度もあった。しかし、たった一人でやるサイレントアピールは初めてであった。

 いざ一人で大誓堂前に立ち、プラカードを掲げると、ガクガクと膝が震えている。緊張でプラカードを持つ手に力が入り、プラカードの紙はしわくちゃになった。

 大誓堂の前でプラカードを掲げしばらく立っていると、一人の婦人が通りがかる。そしてプラカードを見て一言、「でもあなたがおかしいわ!」と吐き捨てて行かれたという。

 心無い言葉であった。

 Aさんは悲しかった。事情すら聞かずに“おかしい”と決めつけてしまうその心を残念に思えて、また苦しく感じてならなかった。

“根本の創価学会本部がおかしくなって来ている。だからこそ誰しもが苦しい環境におかれる可能性があるのに・・・”と。


 Aさんは負けずに必死に立ち続けた。お腹の中には5月に生まれてくる予定の赤ちゃんも必死に頑張っている。

 すると、ある一人の壮年の方が近寄って来られたのである。そして、にこやかに「一人で来たんですか?頑張ってください!」との、労いの言葉をかけてくださったのだ。

 本当に温かい言葉であった。ただただ嬉しかった。

 Aさんは思った。

「サイレントはここまで人の心を動かせるんだ。」と。

 勇気を出して行動を起こしたからこそ味わうことができた実感であった。

 すると、また別の壮年の方が近寄ってこられた。

 壮年は語られた。

「私は、学会本部の近所に住んでいますが学会員ではありません。選挙の時だけ『公明党』と声高に言ってくる学会員には、本当に迷惑している。これでは、創価学会は本当に衰退すると思う。」と。

 胸の内を吐露されたこの言葉を聞き、Aさんは今の創価学会の問題点を突きつけられた気がしてならなかった。

“選挙の時だけ周りの人間に近づいていく人間”など、信用されるはずがない。「人間主義」の大義名分を掲げていながら、人間不信を振りまく行動になってしまっていると感じてならない。


 さらにしばらくすると、今度は、学会本部の職員らしき男性が、ズカズカとAさんの目の前まで近づいてきた。

 そしてその職員は無言でAさんにカメラを向け、Aさんの顔写真を撮って立ち去っていったのだという。

“実に人としておかしい行動だ!

 もし私に近づいてきた人が池田先生であったならば、『なぜこんなプラカードを掲げているのか』と、まず相手の話を聞いてくださるはずだ。

 でも、この職員らしき人は、話ができる距離まで来ても一言も声もかけずに、勝手に私の写真を撮って、無言で立ち去っていった。

 この職員は執行部に言われるままに動いている人なのだろうか。

 私という人間をまったく見ようともしない。ただ任務だけを遂行しているんだろう。

 でも、これが今の学会本部の実態なんだ。悔しい..

 でも私は負けない!絶対に一人でも創価を変えるんだ!“

 狂った本部職員の振る舞いに憤りを感じながらも、Aさんの心はますます燃え盛っていった。

 そして、Aさんは翌週にもたった一人で、学会本部の大誓堂前でサイレントアピールを決行されたのである。

 なんと偉大な行動か!そしてなんと純粋な信仰なのか!

“一人の必死な人間の行動は、万軍に勝る”

 使命を自覚した人間の力がいかに偉大かを感じてならない。


 師匠はある時、仰った。

「どんな権力者も、どんな大富豪も、どんな有名人も、時の流れとともに、消え去ってしまうものだ。それが宇宙の法則である。

 偉大なのは、民衆である。真実の民衆は、いかに迫害されても、決して屈服しない。何度でも立ち上がる。

 民衆の声は、太陽の詩人のごとく闇を破る。必ずや自由の夜明けを勝ち取ることができる。民衆こそ英雄なり!」(新時代 第31回 本部幹部会 2009・7・16)と。


(ブログ(下)に続きます。)


★ご連絡★

 来月5月3日に予定しておりましたサイレントアピールは、すでに5月6日まで東京都内に緊急事態宣言が発令されており、その状況下で東京都内(信濃町)にお集まり頂くことは適切でないと判断し、延期することと致しました。

延期後のサイレントアピールの日程については、改めてブログにて告知致します。

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