2021年1月27日、通常国会の席上、驚くべき質問がなされていた。公明党所属の衆議院議員であり、かつて財務副大臣も務めた、公明党の幹事長代理(当時)である遠山清彦議員に関する質問であった。
“遠山議員が、新型コロナウィルス感染症拡大に伴う二度目の緊急事態宣言の最中、深夜11時すぎに銀座にある高級クラブを知人と共に訪れていたと”いう事実が、週刊誌で報道されたものを取り上げていたのである。
緊急事態宣言によって、国民は、午後8時以降の飲食店での食事・不要不急の外出は自粛するよう要請されていた。当然、国民の範となるべき国会議員も、自粛するのが当然であった。ましてや、首相や自民党幹事長など政権与党の議員が立て続けに会食問題で厳しく批判され、謝罪する報道が繰り返されている最中である。
しかし、こともあろうに、民衆の手本となるべき与党公明党の幹事長代理が、深夜11時過ぎまで銀座の高級クラブを訪れていたのである。しかも、この「高級クラブ」は、午後8時以降の営業自粛の要請を受けてのものか、表向きは店を閉めていた状態であり、遠山議員はビルの裏口に回ってから店に入ったとのことである。もし、この店が1日6万円の給付金をもらう意図であったのであれば、いわゆる「闇営業」の可能性も出てくる。
この報道を見たとき、わが目を疑った。
公明党の国会議員が、本当に、本当にそのようなことをしたのか?
皆が、必死に自粛しているこの時期に?しかも「銀座の高級クラブ」に?
本当に、本当に、ありえない!
長く続く新型コロナウィルス感染症拡大によって、国民は経済的に困窮を極めている。
第三の人生をはつらつと戦い抜こうと考えておられた壮年・婦人の方々は、自粛により行動を制限されている。孫や家族に会いたいという思いですら、制限しなければならない。子育て世帯・母子家庭の方々は、増加する支出や給料の減額、解雇などによって、明日の生活もままならない方もいる。学生・生徒の方々は、己の人格を磨き自身の可能性を開くもっとも多感な時期に、友人たちとの率直な語らいの場・学びの場を奪われ、「オンライン」という制限された関わり合いを余儀なくされている。アルバイトもなくなり、親元にも帰れず、ただ一人でパソコンの画面に向かう日々を送るのである。その苦しさは、想像を絶する。
もちろん、学会員も活動はなくなり、「オンライン座談会」という名の不自由な活動を余儀なくされている。
学会員だけではない。全国民、そして全世界の民衆が苦しんでいる。
それでも皆、一日も早い終息のため、そして日々苦闘されておられる医療従事者や様々な方々にこれ以上の負担をかけないよう、耐えに耐えて自粛を続けているのである。
その最中に、自粛する民衆の苦しみなど感じていないかのような、公明党議員の残念な振る舞いである。
国民には自粛を要請し、自らはその要請を平然と破る。
そのような「特別意識」を持った行動を、公明党の議員であり、師匠・池田先生の弟子を名乗る人間が行ったのである。
さらにこの遠山議員は、2019年、キャバクラなどに支払った費用計11万円を、政治資金収支報告書に計上(飲食費)していた事実も発覚したのである。
遠山議員は、不適切な会計との指摘を受けて即日返金し、さらに党の役職を辞任した。
しかし、事実をなかったことにできるはずがない。あまりに衝撃的な出来事である。
ある神奈川の学会員が語っておられた。
「神奈川では、来るべき衆議院選挙において、神奈川6区で出馬する予定の遠山清彦を勝たせるために、組織は必死になっています。座談会では、遠山清彦の実績をアピールする動画を10分近く流し、“一人あたり10万円の特別定額給付金を勝ち取ったのは、財務副大臣であった遠山清彦の粘り強い活躍によるものだ!”とさかんに取り上げています。」
神奈川6区は、全国でも超超重点区の小選挙区であり、前回の衆議院選挙では、わずか3500票差で敗北した。来るべき選挙は、その雪辱の選挙である。
健気な学会員は、公明党の勝利が即創価学会、そして師匠である池田先生の勝利であり、法戦(公明党支援の運動)こそが自身の人間革命の戦いであると決意して、これまで必死に戦ってこられた。
その学会員の戦いを、超超重点区の立候補者本人が全てを台無しにしたのである。
会員の真心を踏みにじり、師匠を裏切る行為であるというほかない。
この事実を知った学会員の落胆を、遠山議員そして公明党はどこまで感じているのだろうか?
ましてや、この期に及んでも、学会本部・地元組織は、“神奈川6区を勝たせること、遠山清彦を勝たせることが、池田先生にお応えする戦いだ!”と指導し、会員を戦わせようとするのだろうか?
遠山清彦氏は、もともとは私たちが学生部時代に、当時の学生部長であった人物が“学生部独自の参院選候補者”として担ぎ上げた人物だった。私たちは、腐りきった国会に師匠の真の弟子を送り、新たな旋風を巻き起こすことを期待して、必死に応援し法戦を戦った。
しかし、いまやその姿はどこにもない。あるのは、長年の政権与党という美酒に浸りきった、堕落した姿である。
「権力は腐敗する、絶対的権力は絶対に腐敗する」(イギリスの政治家・ジョン・アクトン)
師匠は叫ばれた。
「 戸田先生は、すべてを予見しておられた。
『政治の世界というのは、権力と野望と駆け引きの、魑魅魍魎(ちみもうりょう)の世界だ。
私の心を忘れない者は、政治の革新を成し遂げ、民衆のための偉大なる政治家に育つであろう。
しかし、私利私欲に狂えば、広宣流布を破壊する魔の働きになってしまうだろう』
『民衆のため』との原点を忘れ、私利私欲に狂った卑しい人間が、いつか現れるかもしれない。もしそういう輩が出てきたならば、徹底して責め抜け!
―― これが先生の精神であった。
悪を黙って見過ごしてはならない。どんどんしゃべることである。叫ばなければ、将来、必ず報いを受ける。」(2005.8.25 聖教新聞 代表幹部研修会での池田名誉会長のスピーチ)
私たちは、叫びたい!!いや、公明党の堕落を目の当たりにした以上、叫ばなければならない!!それが創価三代の精神である!!
今、最も苦しむ国民を、そして学会員・支援者を裏切った遠山議員よ!潔く議員を辞職し、いちから信心をやり直せ!!
公明党よ、狂いきった“権力の美酒”から目を覚まし、もう一度“大衆とともに語り、大衆とともに戦い、大衆の中に死んでいく”との原点に立ち返れ!
そして、学会本部よ!公明党の堕落は、学会本部の堕落・腐敗が根本原因である!!
会員に対して「暗黒時代を作った人間」、「偏執狂」、「だって馬鹿なんだもん」、「おつむが普通じゃない」と誹謗中傷する本部職員を守り、苦しむ会員を除名にする、そんな学会本部を変えていかなければならない!!
私たちは、一生涯戦い続ける!!
たとえ一時は現実の荒波が押し寄せたとしても、私たちが戦いをやめることは絶対にない!!
我が人生は師匠に頂いた人生である。この命を師匠のため、創価のために使っていく。
それが私たちの、永遠に変わらぬ誓いである!!
追記:2月1日、報道によると、遠山議員は、議員を辞職するとともに次回の衆議院選挙への出馬はしないと明言したとのことであった。
当然の結論である。
今回の事件を機に、遠山議員はもちろんのこと、公明党、そして学会本部の執行部・全職員は襟を正し、一から信仰をやり直すべきである!!会員から信仰を学ぶべきである!!
そして、どんな立場にあろうとも、間違っていることに対しては、幹部であろうと、たとえ学会本部に対してであろうとも「間違っている!!」と声を上げていくべきである!!
それが、師匠が仰られる「会員のための幹部」、「会員のための本部」へと戻す戦いであると確信する!!
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