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執筆者の写真創価学会元職員3名

118「12・29学会本部前サイレントアピール」に向けての決意⑤ (川崎の同志5名の闘い パート⑤)(前篇)

 末法の御本仏である日蓮大聖人の御遺命のままに、正しく仏法を全世界へと広宣流布たらしめたのは紛れもなく創価学会をおいてない。  しかしここ数年、三代の師匠が築かれた稀有の民衆城である創価学会において、正義の行動を貫いた模範の弟子である学会員の方々が、次々と「除名処分」されるといった事件が相次いでいるのである。  独裁的に変質した学会本部。  その狂った本部の判断によって、今年3月には埼玉の篠澤協司さんが不当に除名処分となり、7月には八王子の鎌田有子さんが除名審査にかけられ、立て続けに除名の流れは続いている。  師匠が表舞台に立たれなくなり、「エリート意識」「特別意識」の本部職員たちが慢心を起こし、あろうことか創価の主役である会員を見下し、稀有の民衆城である創価学会を「私物化」し始めたことが原因である。  そして私たちの地元川崎においても同様に、無実の青年たち5名が次々と除名処分となる出来事が約2年半にわたって起こったのである。

「川崎の除名問題」の発端は、2012年1月に起こった。  当時女子部員であった小林(現木本)貴子さんの家に、突然、初対面の支部長である本部職員のA氏が夜遅くに訪問し、経済的な理由による貴子さんの“聖教新聞の1部減部”の申し入れを拒否したのである。  さらにこの時A氏は、結婚を機に減部を決断した貴子さんがまるで“信仰心が無い会員”であるかのように見下して説教してきたのである。 “聖教新聞の購読部数”と“信仰心の有る無し”は、まったくもって無関係な話である。むろん何人たりとも、新聞の減部を拒否する権利などない。  貴子さんはすぐに、婚約者のHさんと親友である男子部のSさんに相談した。  男子部Sさんは、“職員A氏の貴子さんに対するありえない振る舞い”を知って、即座に地元川崎の総県長である本部職員B氏に報告・相談する手紙を書いた。  約1週間後、男子部Sさんの携帯電話に知らない番号から着信があった。折り返すと、なんと面識すらない職員A氏本人であった。  興奮するA氏は、B川崎総県長(職員)に“告げ口”されたと逆恨みし、電話の中で「お前は偏執狂だ!」とののしり、何度も「チッ、チッ」と舌打ちを繰り返したのである。  仏法者とは程遠い、“チンピラ”の如き言動であったという。  さらに後日、追い打ちをかける出来事が起こった。  なんと男子部Sさんの職場に、近隣住民を名乗る人物から匿名で通報の電話が入ったのである。 “Sという人物が、夜中にA氏の家のドアを蹴り、大声で騒いだ”と。  これは全くのデマ話であった。Sさんが“夜中”にA氏の家を訪問したこともなければ、“ドアを蹴り大声で叫んだ”というのも完全なる虚偽である。  この一本の“匿名”電話によって、Sさんは上司から「職を追われる可能性がある」と言われる事態にまでなったのである。  恐怖で手を震わせながら、Sさんは必死に、上司にありのままの真実を伝え、なんとか事なきを得ることが出来た。 「匿名で近隣住民を装い職場へ虚偽の通報」――もはや完全に犯罪行為だ!  普通では考えもつかない、人間にあるまじき卑劣な行為である。  この事件が起こった当時、職員A氏が毎晩のようにSさんや貴子さんの家の前に車を停めて、車中で「除名」を祈っていたという信じられない奇行が後日、本人の証言で明らかとなった。

 Sさんは大学生の時に、紹介者である親友の温かな人間性と、創価家族のあまりに温かい人間共和の世界に感動し、家族の反対を押しきって創価学会に入会した。  信心をはじめて間もなく、Sさんを難病が襲う。しかし、同志の熱き励ましと必死の信仰実践によって見事に克服し、奇跡の体験を友人・知人、そして両親に語って回りながら、創価学会と師匠池田先生への報恩感謝の闘いをしてこられた誠実な弟子である。  こうした健気に信仰を貫いてきたSさんの純粋な心をも、本部職員のA氏とB氏は土足で踏みにじっていったのである。  絶対に、絶対に許されることではない!  しかしSさんは、本部職員A氏たちのいかなる卑劣な弾圧に対しても、断じて屈しなかった。  ただただ大恩ある師匠池田先生を心に思い浮かべ、「己が正しいと信じる行動を貫くのだ」と真剣に真剣に御本尊に祈り抜いた。  必死に祈る中でSさんはこう感じた。 “残念ながら、総区幹部の人たちは職員のA氏を信用し、私のことを誤解している。  しかし、私の話を一度も聞かずに処分することは、誰が聞いてもおかしいことなのではないか“と。  そして、“一度、然るべき総区幹部に話を聞いてもらいたい”と考えた。

 一斉に「活動禁止」などの処分を受けたSさん、貴子さん、Hさんの3人は、地元の会館に行けば総区幹部に会える可能性があると考え、会館に足を運んだ。  すると偶然にも、館内に総区書記長で本部職員のC氏が会館長として着任していたのである。  ところが職員C氏は、男子部Sさんたち3人の姿を見るや否や、血相を変えて近づき、まるで野良犬でも追い返すかのように「帰りなさい」と問答無用に命令してきたのである。  Sさんは驚きながらも、必死に「処分理由をしっかり説明してください」「一度で良いから話を聞いていただきたいんです」と誠実に訴えた。  しかしC氏は、「処分理由はご自分でお考え下さい。私は直接今までの経緯は関わっていませんから、お話を聞くつもりはございません」と一切拒否したのである。  意味が分からない!なぜ、処分理由の説明すらしないのか!  総区幹部として処分を下しておきながら、「直接今までの経緯には関わっていない」とはどんな言い逃れなのか!ならば、なおさら当事者の話を聞くべきだ!  男子部Sさんは必死に尋ねる。 「総区組織で、こういう処分を決められるんですか?」  C氏は答える。 「決められますよ。 総区運営会議をあんまり甘く見ない方がいいですよ、あなた。」と。  なんという傲慢さであろうか。 「甘く見ない方が良い」――もはや“脅し”ではないか。本部職員はどれだけ自分が偉いと錯覚しているのだろうか。

 実はこの時、私滝川の分世帯の御本尊授与式が同会館で行なわれており、それを終えた私はこの場に遭遇した。  私は職員の先輩でもあるC氏に、「一度3人の話を聞くべきである」と必死に訴えた。  しかしC氏は、「滝川は関係ない!」とまったく聞く耳を持たない。  やむなく私は神奈川の最高幹部であるD副会長(職員)に電話し、目の前で起こっている「会員いじめ」の状況を懸命に報告した。  ところが、なんとそのD副会長も「私は関係ない」と言い、無責任にも全く対応しなかったのである。  本部職員としてあるまじき無責任の極みである態度に、同じ本部職員として、申し訳なさで涙が込み上げた。  本当に狂っている。何としても、Sさんたちを救済せねば、もはや己の使命はない! (後篇に続く)



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